仕事から見た王朝の名人/第1回・医官のホ・ジュン(許浚)

朝鮮医学の発展の礎

臣下たちはホ・ジュンに「責任を取って自決するか僻地に行くか」と迫った。
宣祖の後を継いだ15代王・光海君(クァンヘグン)は、そうした訴えを取り下げさせようとしたが、結局、ホ・ジュンを地方へ左遷させるしかなかった。
しかし、幼少の頃からホ・ジュンに診てもらっていた光海君は、命令をすぐに撤回するとホ・ジュンを自分の主治医として指名した。60歳を越えていたホ・ジュンは、朝廷の医官として復職し、これまで以上に職務に励んだ。
ホ・ジュンは王宮に復帰後に、医学の基礎知識をまとめた書籍「東医宝鑑(トンイポグァン)」を完成させた。編纂開始から実に14年もの時がたっていた。
「東医宝鑑」は、病気を種類別に分類してまとめただけではなく、病気に対する普段からの予防や心構えまでも網羅してあった。
1615年、「東医宝鑑」が完成した7年後にホ・ジュンは息を引き取った。一説には彼は死に際の枕元に「東医宝鑑」を置いて息を引き取ったとまで言われている。それほど、この医学書はホ・ジュンにとってのすべてだった。




「東医宝鑑」の完成によって、当時の医学は格段と向上した。彼の魂の医学書は、間違いなく朝鮮医学の発展の礎となった。

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