仕事から見た王朝の名人/第2回・妓生のファン・ジニ(黄真伊)

大人気となった韓国時代劇の主人公として有名になったファン・ジニ(黄真伊)。その人生は謎に包まれていた。なにしろ、生まれた年と亡くなった年がわからないほどなのだ。果たして、どんな人生を歩んだのだろうか。





美貌と才能の持ち主

妓生(キーセン)とは高麗時代初期に富裕層が持つ奴婢として誕生した。これが後に歌や踊りで男性を接待する官女という立場になった。
一度、妓生になった者は、その先ずっと妓生の立場から逃れることができなかった。そのため、自ら進んで妓生になる女性は、相当な生活苦なのか、上級の男性の妾になって立身出世を目指す者ぐらいだった。後者で有名なのは「朝鮮王朝三大悪女」の張緑水(チャン・ノクス)と鄭蘭貞(チョン・ナンジョン)だ。彼女らは野心を胸に妓生となって出世していき、歴史に名を残すまでになった……。
そんな妓生の中に異質な女性がいた。16世紀の朝鮮王朝の時代を生きたファン・ジニ(黄真伊)である。
一介の妓生だったファン・ジニの出生は正しくはわからないが、幼い頃に父親が家を出ていってしまい、母親一人の手で育てられたという。母子家庭ではあったが、母親はファン・ジニに徹底的な英才教育を施した。




その甲斐もあり、ファン・ジニは幼い頃から高い教養を身に付けていく。また、彼女は学問に秀でているだけでなく、その容姿も格段と優れていた。そんな彼女の美貌と才能は、多くの男性の心を射止めた。
(ページ2に続く)

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