『雲が描いた月明り』の主人公
4人目は、あまりに有名な思悼(サド)世子だ。
21代王・英祖(ヨンジョ)の息子である。
幼い頃から聡明で後継者としての期待が高かった。
しかし、精神的な重圧に耐えきれず、素行が乱れた。英祖の逆鱗(げきりん)に触れて自決を命じられた。
従わないでいると、米びつに閉じ込められて、8日目に餓死した状態で発見された。息子が名君として名高い22代王・正祖(チョンジョ)である。
最後は、孝明(ヒョミョン)世子である。
23代王・純祖(スンジョ)の長男だ。
1827年、18歳で父の政治を代行するようになった。人事面や法制面で優れた統治能力を見せ、名君になる素養を感じさせた。
しかし、急に喀血して倒れ、わずか21歳で早世。その死を誰もが惜しんだ。
パク・ボゴムが主演した大ヒット時代劇『雲が描いた月明り』の主人公イ・ヨンのモデルとなっている。
文=康 熙奉(カン ヒボン)
新潮講座(03-3266-5776)で「トンイも悪女? 韓国時代劇の主人公は史実とどれだけ違うのか」を開催。4月14日、5月19日、6月9日の3回連続講座/すべて13:30~15:00/9,900円(税込3,300円×3回)。会場は神楽坂。「オクニョ」「トンイ」「イ・サン」「ヘチ」の主人公の知られざる真実を解説。詳しくは下のリンクを見てください。
https://kohza.shinchosha.co.jp/shincho/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=203077
『七日の王妃』の端敬王后(タンギョンワンフ)はなぜ七日で廃妃になった?
首陽大君(スヤンデグン)が『不滅の恋人』のイ・ガンになっている!
安平大君(アンピョンデグン)が『不滅の恋人』のイ・フィになっている!
英祖(ヨンジョ)に米びつに閉じ込められた思悼世子(サドセジャ)はどうなった?