ドラマでわかる韓国の習慣3「会食時の礼儀」

情が厚いことで知られる韓国人は、一度友人になると、その友人のためにとことん尽くすことがある。相手が思い悩んでいれば、夜通し相談に乗ったり、経済的な問題を抱えていれば気前良くお金を貸してあげたりもする。





横を向いて酒を飲む

友人同士がお互いに助け合うことが多い一方で、意見が食い違ったりすると、平気で口論をしたりもする。
そういう意味では、韓国における友人関係は、情に厚くかつ風通しが良いと言えるかもしれない。
また、友人同士でスキンシップが盛んなのも特徴だ。男同士なら肩を、女友達なら腕を組んだりして歩く姿を韓国ではよく見かける。これは互いの友好関係を再確認し、更なる親睦を図る意味を持つための行為と思われる。
友人同士だと本当にフレンドリーな関係を保つが、相手が年上になると話は別である。たとえば、「会席の場では年長者が箸をつけるまで年下は食べない」という掟がある。
これは年長者に対する礼儀作法のひとつであり、年下の人間はたとえ料理の準備が整っていても、年長者が着席して箸をつけるまでは、じっと席に座っている。もし年長者が食事の前に説教のひとつでもするようなことがあれば、年下の者は黙ってそれを聞き、説教が終わって年長者が箸をつけてはじめてそれに続くことになる。




また、「酒を飲むときに年長者の前では横を向く」という礼儀作法もある。
韓国では親、特に父親の前でタバコを吸うことは、極めて無礼なことであるが、お酒も同様に基本的には年長者の前では飲まない。酒席でもし年長者からお酒を勧められたときには、杯を両手で持ち丁重にお酒を受け、年長者に対して直角の向きになるよう横向き(大概年長者に向かって右)に座りなおしてから飲む。これは年長者にお酒を勧められたが故に、礼儀上お酒を飲んでいるのであって、決してお酒を楽しんでいるのではないことを示すための行為である。
しかし、年長者のほうから「気楽に飲め」と声がかかるので、それから年下も普通に飲むようになる。

構成=「韓流テスギ」編集部

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