『トッケビ』がみんな愛する傑作になった3つの理由は?(特別編)

『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』は韓国ドラマの中で異質のドラマであった。何よりも、設定が奇抜だった。普通なら単なる「お化け物語」になりそうなのだが、むしろ傑作として高い評価を得た。その理由は何だったのか。

写真=tvN『トッケビ』公式サイトより



3つの理由

見た人の誰もの心に鮮烈に残っている『トッケビ』の面白さ。
それを主導したのは、脚本の素晴らしさだった。
執筆したキム・ウンスク作家の構成力は緻密だった。
登場人物たちは奇怪な設定が多かったが、決して虚像として不自然ではなく、むしろ人間の生死に通底するリアリティがあった。そのうえで、キム・ウンスク作家は物語を巧みにつなぎながら視聴者の興味をかきたてていった。
これが1つ目の理由だ。
続いて、2つ目の理由について。
それは、俳優たちの演技。称賛に値するものだった。
900年以上も生きているというキム・シンを演じたコン・ユ、幽霊が見えるという高校生を演じたキム・ゴウン、人間味たっぷりな死神を演じたイ・ドンウク……この俳優たちの魅力的な演技がなかったら、『トッケビ』はこれほどの評価を受けることはなかっただろう。
やはり、ドラマは俳優の演技力がモノを言う。




今度は3つ目の理由。
それは、tvNというケーブルチャンネルのテレビ局が果敢に新しいチャレンジをしたこと。それが大きい。
既存のありふれたテーマでなく、人間の生死に関わる題材のドラマを放送した気骨に拍手を送りたい。
これは、地上波ではなかなかできないことであった。
以上の3つの理由が複合的に効果を発揮して、『トッケビ』はあれほどの傑作になったのだ。

文=康 熙奉(カン ヒボン)

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