母校に寄付
チャン・グンソクの夢は広がっていた。自身が子役出身で苦労したことを正直に話し、いつか子役のための新しいシステムを作りたいと語った。
「韓国で子役として生きるためには、無我夢中で走り続けなければなりません。幼いながらも演技する友人たちに、時間と自由を与えるために努力したいと思います」
真剣に語るチャン・グンソクに、観客たちは惜しみなく拍手を送った。
自分のことだけでなく、後輩たちのことまでチャン・グンソクは気にかけていた。
2011年11月23日、チャン・グンソクは自分が通っている漢陽(ハニャン)大学に「演劇映画学とチャン・グンソク奨学金」という名目で巨額を寄付した。
後進の育成と母校愛が目的だったため、チャン・グンソクは秘かに寄付をした。しかし、チャン・グンソクの善行に感動した漢陽大学が、このことをインターネットで公表してしまった。この話は一瞬のうちに広まった。
この事実を知った人たちは口を揃えてチャン・グンソクを称賛した。
「卒業生でもない在学生のチャン・グンソクが、このように大きい寄付金を出しながらも特別なアピールを一切しなかったのは立派!」
「度量が大きい寄付をしながら、恩着せがましくないとは素晴らしい」
しかし、多くの注目を集めるのは、チャン・グンソクにとって本意ではなかった。彼は寄付が広まった後も、そのことを誇らしげに語るようなことをしなかった。
構成=「韓流テスギ」編集部