女性の能力を生かす社会
新羅に女王が誕生したのは、新羅社会では女性たちの活動の場が広かったからです。貴族階級に限定されますが、当時は優秀な女性を選抜して徹底的にエリート教育を行なう風潮もありました。
このように女性の能力を生かす社会でもありましたので、王に息子がいないときは娘が自ら王になることもできたのです。
新羅27代王となった善徳女王の場合も、さしたる反対もなく自然な形で王位に就いています。
このあたりは後の朝鮮王朝とはまったく違います。
むしろ古代の新羅のほうに王位継承で男尊女卑がなかったというのは、とても興味深いことです。
文=康 熙奉(カン ヒボン)