兄弟や友人との関係
「血は水より濃い」ということわざが示すように、家族の絆というものを大事に考える韓国では、両親や祖父母同様に兄弟も大切にする。
学生時代には、兄弟で酒を酌み交わしたり、姉妹でショッピングに出かけたりすることもよくある。また、たとえ兄弟が結婚してばらばらになっても、それこそ月に何度も兄弟で集まり、互いに近況報告や相談をしたりする。いつまでも兄弟の関係が濃密であるというのは美しい話ではあるが、一方で家を出た後も兄弟を頼ってしまうため、独立心が育ちにくいという面があるのも事実である。
また、情が厚いことで知られる韓国人は、一度友人になると、その友人のためにとことん尽くす。相手が思い悩んでいれば、夜通し相談に乗ったり、経済的な問題を抱えていれば気前良くお金を貸してあげたりもする。
一方で、互いに意見が食い違ったりすると、平気で口論をしたりもする。そういう意味では、韓国における友人関係は、情に厚くかつ風通しが良いと言えるかもしれない。
さらに、友人同士ではスキンシップも盛んだ。
男同士なら肩を、女友達なら腕を組んだりして歩く姿を韓国ではよく見かける。これは互いの友好関係を再確認し、更なる親睦を図る意味を持つための行為と言える。