やっぱり面白い『トッケビ』5「演技に魅了される」

『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』でコン・ユが演じた主人公のキム・シンは、高麗時代の武将で現代まで900年以上も生き続けている男だった。彼は主君に裏切られて、自分も死にかけた。しかし、胸に剣を刺したまま生き続けて、現代までトッケビとしてさまよい続けていた。

写真=tvN『トッケビ』公式サイトより




2人の絶妙な演技

キム・シンは「トッケビの花嫁」を見つければ、その彼女に、胸に刺さった剣を抜いてもらい、やすらぎの世界に旅立つことができた。
そして、ついにウンタク(キム・ゴウン)という最適な女性を見つける。しかし、彼女に惹かれていくうちに、心境が徐々に変わっていく。このあたりの変化が、『トッケビ』の抒情的な描写に結びついていた。
さらには、キム・シンとウンタクの前に、イ・ドンウクが扮する死神が現れる。この死神は、生を終えた人を天界へ誘導する仕事をしているのだが、どこかコミカルな面があり、キム・シンとも奇妙な共同生活をするようになった。
この2人……コン・ユとイ・ドンウクが絡む場面が生き生きしていた。
物語は生死を扱ってテーマが重くなりがちなのだが、コン・ユとイ・ドンウクの絶妙な演技がドラマを重層的に彩っていた。
そのときの演技についてコン・ユもこう振り返る。




「演技をするときには、基本的にはシナリオに忠実に演じるのですが、ときどき僕の中のイタズラ心や子どもっぽい一面が出てしまうときもあります。それは特にイ・ドンウクさんと一緒にいるときに多かったと思います。でも、面白いアドリブがよく出ても、ストーリーの本筋から大きくそれてしまわないように努力しました」
さらに、コン・ユの言葉が続く。
「女性の視聴者の皆さんが好きなロマンチックな部分においては、本来の自分とはあまり似ていないかもしれません。その点は、脚本家の先生がその状況を上手に作ってくださいました。監督もとても美しく演出してくださったので、そんな面でも俳優としてさらに輝けたのだと思っています」
確かに、『トッケビ』の中でコン・ユは輝いていた。
彼の演技に対する評価も高く、韓国でも権威がある2017年百想芸術大賞・テレビ部門の男性最優秀演技賞につながった。
コン・ユの授賞式での発言が良かった。




「重くて大きい賞は、弱い私に対して、『しっかりせよ』『もう躊躇せずさまような』と言っているかのようです」
こう語って、コン・ユは『トッケビ』で演技を評価された喜びを語った。
何度でも繰り返し見たい珠玉のドラマ『トッケビ』。見るたびに、コン・ユの演技に魅了されて、心地よい余韻に浸ることができる。

構成=「韓流テスギ」編集部

やっぱり面白い『トッケビ』1/コン・ユの解説

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