そこにパク・ソジュンがいた1「『キム秘書』の世界」

パク・ソジュンとパク・ミニョンが共演した『キム秘書はいったい、なぜ?』は、韓国ドラマの新しいラブコメの面白さを示した作品だ。特にパク・ソジュンが随所に見せる「落差」がこのドラマのツボであった。

写真=韓国tvN公式サイトより




急に迷える小羊に!

韓国ドラマの大きな特徴は何か。
それは、「落差」を巧みに利用するということだ。
たとえば、見た目と中身がまるで違うというその大きなギャップが、ドラマ的な面白さを生むことが多い。
そういう意味では、『キム秘書はいったい、なぜ?』は典型的な落差ドラマである。それならば、どこが落差なのか。
とにかく、このドラマは冒頭からパク・ソジュンが演じるヨンジュンが、どれくらい完璧な男であるかを徹底的に見せていく。
ヨンジュンはユミョン・グループの副会長だ。
ルックスはもちろんのこと、いくつもの外国語をネイティブのように話し、会議ではプレゼンターが示す数字の間違いを細かいほどに指摘する。まるで、頭の中に超高速のコンピュータを持っているかのように……。




仕事が抜群にできるし、非の打ち所がない。それが、パク・ソジュンが扮するヨンジュンである。
しかし、これほどの男が、キム秘書(パク・ミニョン)が急に辞めると言い出したとたんに激変する。
まるで、迷える子羊になってしまうのだ。
ここから完璧なはずのヨンジュンの落差が見えてくる。
ヨンジュンは、まるで奈落の底に落ちるかのようにボロを出していく。
そこがまた見ている人が気持ちよく笑えるところであり、このドラマのツボになっていると言える。
いわば、『キム秘書はいったい、なぜ?』はパク・ソジュンの落差をとことん見せるドラマだと言っても過言ではないだろう。
それにしても、パク・ソジュンが扮するヨンジュンとパク・ミニョンが演じるキム秘書は、誰が見てもウットリするような「絵になるカップル」だ。
スペイン大使館で行なわれたパーティに手を組んで入場してきたときの2人……まさに、天下の美男美女という感じでサマになっていた。




こういうビジュアルを場面としてドラマに折り込めるのも、パク・ソジュンとパク・ミニョンの大きな持ち味と言えるだろう。
今までも韓国ドラマには愉快なラブコメがたくさんあったが、この『キム秘書はいったい、なぜ?』は新しい意味でラブコメの王道を作るドラマである。

構成=「韓流テスギ」編集部

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