『テバク』の中盤から存在感が大きくなった/チャン・グンソク全集20

役柄の幅を広げる機会

もともと、韓国における俳優の評価は、ドラマより映画上位であった。どんなに大ヒットしたドラマでブレークしたとしても、映画で優れた演技を見せないと、俳優としての評価がなかなか上がらないというのが韓国芸能界の掟であった。
しかし、韓流ブームがアジア各国で起こってから、俳優の立ち位置に変化が現れた。本来なら、映画で成功した俳優はドラマには戻らなかったのだが、映画で活躍した名優が次々にドラマの主役に復帰するようになった。そういう意味では、「俳優の評価は映画上位」という掟が通用しなくなってきたのだ。
これによって「チャン・グンソクに追い風が吹いてきた」と言っても過言ではない。
ただし、同じ演技の繰り返しではなく、幅広い役を多彩に演じ分けられないと、韓国では俳優の評価が上がってこない。
つまり、ラブコメだけでは苦しい、ということなのだ。




その点、『テバク』はチャン・グンソクにとって役柄の幅を広げる絶好の機会になった。しかも、時代劇は評価ポイントが高いジャンルである。
名優たちに囲まれて主役を担っているチャン・グンソク。チェ・ミンスやチョン・グァンリョルといった共演陣を食ってしまうほどの存在感を見せていた。

構成=「韓流テスギ」編集部

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