日本と韓国のドラマ制作環境を比べてみよう!

韓国ドラマでは、日本のような事前制作ではなく、徹夜続きで短期間に制作するスタイルがずっと行われてきました。そうした制作環境は今も変わっていません。放送時間ギリギリまで撮影と編集をすることも珍しくないのです。





できるだけ費用を低く抑える

韓国ドラマで多くの主演作を持つクォン・サンウは、インタビューの中で「夜10時放送なのに9時20分まで撮影したこともある」と言っていました。
俳優はもちろん、スタッフまでがこんな過酷な制作環境にネを上げていますが、これを打開するのは当分難しいかもしれません。
こんなに制作が時間に追われているのは、まず、シナリオが撮影直前にできあがるからです。大方のストーリーやキャラクターは決まっていても、毎回の細かい話のシナリオは整ってない場合がほとんどです。シナリオだけでも事前にできあがれば、今よりはもっと余裕を持って撮影が可能になりますが……。
しかし、シナリオが早めにできあがることが少ないのが今の韓国ドラマ界の現実です。シナリオだけではなく、他にも事情があって今の放送システムでは事前制作が難しくなっています。大きいのは、放送広告の問題です。
実は、韓国の放送局は自ら広告を販売することができません。放送局の広告を一括で扱う公的な組織が別にあるのです。そのため、広告主が直接番組の制作費用を支払いすることもできません。放送局としては、制作費用を全部自前で用意し、その放送時間帯を間接的に販売して費用を補うしか手がないのです。




とはいえ、莫大な制作費用がかかるドラマを事前制作するには資金的に大きなリスクが生じます。それに、ドラマの制作本数も日本の2倍以上あるため、できるだけ費用を低く抑えないと運営ができません。これが現実です。
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