映画『エクストリーム・ジョブ』はどこが面白いのか

今年のアカデミー賞の主要4部門を獲得した『パラサイト 半地下の家族』は、韓国映画の面白さを存分に見せてくれた作品だった。同時にもう1つ忘れてならないのが『エクストリーム・ジョブ』だ。この映画の見どころはどこにあるのか。





心の底から笑える映画

『エクストリーム・ジョブ』は、観客を大いに集めるような俳優が出ていたわけではない。それなのに、2019年に公開されたら16万人の観客動員数を記録した。これは、『パラサイト 半地下の家族』よりも50%近くも多かった。
なぜ、これほど大人気となったのか。それは、心の底から笑える映画だったことだ。
韓国では、コメディー映画は大変人気のあるジャンルだが、その中でも『エクストリーム・ジョブ』は特別だった。ストーリーを見てみよう。
いつもドジばかりしている麻薬捜査班の5人組。解散の危機に陥って、最後の任務になりそうだったのだが、強力な犯人たちのアジトを探ることだった。
その中で、アジトの前にあったチキン屋に目をつけ、そこを偽造の本拠地にして、アジトを偵察しようとした。
ところが、5人組の1人に料理の達人がいて、チキン屋が大繁盛してしまう。こうなってくると、何が本業かわからなくなってしまう。




結局は、麻薬捜査班が大事なのか、チキン屋の売り上げに目がくらんでしまうのか、そうした滑稽さがドラマで描かれている。とにかく笑える映画だ。
後半では、かなりハードな格闘シーンもたくさん出てくるのだが、そうした緊迫した場面でも、ユーモアたっぷりなシーンが出てくる。観客たちは、ハラハラしたりドキドキしたり、ゲラゲラ笑ったり……。
本当に大いに楽しめるという意味では、極上のエンタメとなっている。
この『エクストリーム・ジョブ』は、韓国が得意とする「意表を突く笑える映画」となっている。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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