漫才のような主役カップル
『トッケビ』の中で数々の名場面となっているのが、キム・シンとウンタクがお互いに負けまいとして言い争う場面だ。
ウンタクが攻めに攻めてキム・シンが守勢に回るケースが多いのだが、「ああ言えば、こう言う」という感じのウンタクの速射砲のような言葉の連続は、見ていても歯切れがいい。だからこそ、キム・シンはムキになって言葉で対抗していくのだが、やはりウンタクに勝てる男はいない。
あげくの果てに、「売り言葉に買い言葉」でキム・シンは自分がウンタクの彼氏になりたいということを告白せざるを得なくなって、自分の心の変化にビックリしてしまう。
このあたりの2人の掛け合いは、まさに『トッケビ』の真骨頂である。
謎めいたストーリーや美しい風景や叙情的な場面に心が惹かれるが、やっぱり一番面白いのは漫才のような主役カップルの言い争いだ。
それを演じているコン・ユとキム・ゴウンの演技力には、心から感心してしまう。
『コーヒープリンス1号店』から黄金の10年を経たコン・ユ!/トッケビ全集7