無念の死
安平大君と金宗瑞は迂闊(うかつ)だった。
「首陽大君が父である世宗の意思にそむいて甥の端宗から王位を奪うわけがない」
そう考えてしまった。
しかし、現実は違った。
首陽大君は1453年にクーデターを起こして、金宗瑞と同調する大臣たちを徹底的に排除した。
その上で、安平大君を反逆の首謀者に仕立てあげた。
結局、安平大君は流罪にされた。
最終的には死罪となり、若くして世を去った。
さぞかし無念であったことだろう。
「もっと安平大君が生きていれば……」
歴史を変えることはできないが、そう思ってしまう。
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